花の種類だけでなく、色や部位によっても異なる意味をもつ花言葉。
「優雅」「純粋」のように姿を形容するものから、「あなたを愛します」「一緒に踊って」のようにメッセージ性のある花言葉も多く存在しています。
花の魅力に深みを与える花言葉。
その背景にある物語にも触れながら、花言葉の世界を堪能してみましょう!
花言葉に想いを乗せよう
最近ではお祝い事だけでなく、日常のささやかなプレゼントとしてお花を贈る方も増えていますよね。
皆さんはお花を贈るときに、どのように選んでいるでしょうか?
贈る人のイメージや好きな色、その季節にあった旬のお花を入れて選ぶことが多いと思います。
奥深い花言葉の世界を知り、文字や言葉ではなく花言葉に想いを乗せて贈ってみるのはどうでしょうか?
17世紀のトルコでは、自分の想いを花に込めて恋人へと贈っていたそうです。
恋人や友人のように、親しい仲なら相手の性格や現状がわかるのでぴったりな花言葉が見つかるはず!
贈る相手を思いながら、花言葉からお花を選んでみましょう。
花言葉の起源は?どう決められているの?
花言葉の起源は遡ること17世紀ごろ。
言葉ではなく「物」に想いを託したトルコの文化「セラム」がきっかけだったそうです。
後にこの文化がフランスに伝わった際に求愛として花が使われ、花言葉が生まれたと言われています。
花は単純に贈り物ではなく、相手へ愛を伝える大切な手段でした。
情熱的な花言葉が多いのも納得ですよね。
国をも超え、長い歴史をもつ花言葉。
花言葉の決められ方は、その花自体を形容したものもありますが、神話や伝説から名付けられたものが多いです。
例えば、牡丹には「王者の風格」という花言葉があります。
確かに「王者の風格」を感じさせるような存在感のあるお花ですが、由来となった物語があります。
中国・唐の唯一の女帝であった則天武后が、花が咲いていない庭を見て「ただちに花を咲かせよ」と命じた時のこと。
恐れた花たちが慌てて可憐な花を咲かせるなか、牡丹だけは従わなかったそうです。
この伝説が後に花言葉となり、語り継がれました。
このように、物語が由来となって決められた花言葉は多く存在しています。
花言葉のマナーは?タブーはある?
- 療養中の方に鉢植えのお花を贈らない
- 新築祝いに赤い花を贈らない
- お悔やみのお花は白が基調
などなど、花を贈る際にはマナーがありますよね。
マナーを知っておかないと、善意を持って贈ったはずが相手に不快な思いをさせてしまう場合があります。
花言葉は、美しい意味を持ったものだけではありません。
「呪い」「嫉妬」など、避けておきたい花言葉も実は存在しています。
自分に置き換えて考えたときに、相手から貰った花の花言葉を何気なく調べたら「呪い」「嫉妬」だったら…良い気持ちにはならないですよね。
贈り方や色ほど過剰に気をつける必要はありませんが、花言葉を一応調べたり、避けておきたいお花を知っておく方が良いかと思います。
後ほど具体的に紹介させて頂きますね。
知っておくと便利!花言葉のあれこれ
一本の花につき一つの花言葉があるのではなく、部位や色によっても花言葉は異なります。
花によっては選ぶ色を選ばないと、怖い花言葉があるお花も。
色によっても異なる
アジサイやヒヤシンスのように、豊富な品種と色を誇るお花は色によって花言葉が異なります。
例えば、春のお花フリージア。
香りもよく、色が豊富で切り花でも鉢植えでも親しまれています。
フリージア自体にも「信頼」という素敵な花言葉がありますが、
- 白「あどけなさ」
- 黄色「無邪気」
- 紫「憧れ」
と色によっても花言葉を持っています。
贈る相手のイメージに合わせて色を選ぶのも素敵ですよね。
部位・花の状態・本数によっても違う
フリージアのように、バラも色によって花言葉が異なります。
なんとバラは、さらに花の状態や部位にも花言葉があるのです。
- バラの葉「諦めないで」
- バラの棘「不幸中の幸い」
さらにバラの状態によっても
- 満開「私は人妻」
- 棘のないバラ「友情」
- 赤いバラに白い斑点がある「戦争」
と花言葉が異なってきます。
さらにバラは本数によっても花言葉が大きく異なってきます。
- 1本「一目惚れ」
- 2本「この世界はあなたと私だけ」
- 3本「告白」
- 4本「死ぬまで気持ちは変わりません」
- 5本「あなたに出会えて心から嬉しいです」
…と、このような情熱的な花言葉がまだまだ続きます。
108本の花言葉でやっと「結婚してください」というストレートな花言葉が!
男性から女性にバラを贈る際は、想いにあった本数で贈るのも素敵ですね。
奥深い魅力をもち、花言葉も豊富なバラ。
購入したときには、色や状態、さらには本数によっても異なってくる花言葉を調べてみてくださいね。
実はホラーな花言葉をもつお花たち
見た目の美しさとは裏腹に、実は怖い花言葉をもつお花は多く存在します。
贈る際の色や状態のマナーほど気を遣う必要はありませんが、以下のお花は注意しておきましょう。
- ムスカリ「失意」
- 黄色いバラ「嫉妬」
- クロユリ「呪い」
- スノードロップ「あなたの死を望みます」
切り花として店頭に並んでいるお花もあるので、プレゼントには控えておきましょう。
シーン別に提案!花言葉で選んでみよう
シーン別に素敵な花言葉を集めました。
いつもは言葉で伝えている分、そっと花に託してみましょう。
シーン別に素敵な花言葉を集めました。
いつもは言葉で伝えている分、そっと花に託してみましょう。
ささやかなプレゼントに
カジュアルに活けやすい草花や、一輪だけで贈っても存在感のあるお花まで。
どれもお花屋さんに並んでいることが多いので、ぜひ選んでみてくださいね。
スイートピー「門出」
軽やかな咲き方が蝶に見えることが花言葉の由来。
新たなスタートを切ったあの人の成功を祈って。
ラナンキュラス「とても魅力的」「光輝を放つ」
薄い花びらと豊富な色が魅力のラナンキュラス。
贈る相手にぴったりの色を選んでとても魅力的なあの人に!
リューココリネ「温かい心」
ブーケの名脇役のリューココリネ。
実は桜餅の香りがするんです!
グロリオサ「栄光」「勇敢」
咲き方や色が花言葉とぴったりなグロリオサ。
凛としてたくましいあの人に。
結婚のお祝いに
2人の末永い幸せに祈りを込めて。
花言葉から贈るお花を選んでみましょう。
カスミソウ「幸福」「無垢の愛」
近年ではカスミソウだけのシンプルなブーケが人気。
可愛さも美しさも兼ね備える見た目は、ウエディングドレスを連想させピッタリです。
ブルースター「幸福な愛」「信じ合う心」
サムシングブルーとしても縁起の良いブルースター。
色違いのホワイトスターと合わせて贈っても◎
バラ(ピンク)「愛の誓い」
色によっても多くの花言葉を持つバラ。
式では白がメジャーですが、カジュアルな結婚のお祝いにはピンクがぴったりです。
大切なあの人に
普段言葉を尽くしている相手だからこそ、情熱的な花言葉に想いを込めてみませんか?
ワスレナグサ「私を忘れないで」「真実の愛」
川辺に咲いた花を摘もうとした騎士・ルドルフが、誤って川に落ちて溺れてしまい「僕を忘れないで」と恋人に言い残したことが由来。
悲しい物語ですが、国を超えて共通の花言葉となり、2人の愛は今も語り継がれています。
クルクマ「あなたの姿に酔いしれる」
暑い季節でも花保ちが良く、一輪でも可愛いクルクマ。
幻想的なクルクマにぴったりの花言葉です。
クチナシ「とても幸せです」
梅雨時に自生しますが、最近は切り花としても人気のクチナシ。
甘く豊かな香りは部屋全体に広がります。
まとめ|花言葉からお花を選んでみよう
普段、色や咲き方で何気なく選んでいるお花も、一輪ごとに奥深い花言葉を持っています。
情報量が多い今の時代だからこそ、言葉ではなく花に想いを託してみてはいかがでしょうか。
贈る相手に花言葉を伝えても伝えなくても、想いがこもった分、贈った記憶はより鮮明に残るはずです。
そんな思い出と花が紐付けられたら素敵ですよね。
みなさんがより花を楽しむきっかけになったら幸いです。
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